青年期の生き方とは?フロイトの防衛機制や適応行動についての解説

青年期の生き方 フロイト

「青年期の生き方」で学ぶこととは?

ここでは、次の3つのポイントをおさえましょう。

  1. 劣等コンプレックス・欲求不満・葛藤の言葉の意味
  2. 適応行動の意味と、フロイトの防衛機制の内容
  3. 人格(パーソナリティ)の3要素

自己への不満

欲求は、実現することもあれば、しないこともあります。

青年期において、自己への不満をどのように解消していくかは、当然の悩みです。

欲求が現実にならないとき、人間は次のような反応を示します。

劣等コンプレックス

自分が周りの人より劣っていると感じ、気にしてしまうことです。

劣等感というと、マイナスのイメージをもつかもしれませんが、オーストリアの精神医学者アドラーは、劣等感を成長の欲求としています。

アドラーは、人は必ず劣等感をもつが、その克服の過程で性格がつくられると分析しました。

欲求不満(フラストレーション)

欲求は、現実になることばかりではありません。

欲求不満は、自分の欲求とそれが叶わない現実に、イライラすることです。

葛藤(コンフリクト)

葛藤とは、いくつかの欲求が強く働き、何を選ぶかを決めるのが難しい状態です。

ドイツのレヴィンは、葛藤を次の3つに分類しました。

  • 「接近―接近型」(~もしたいが~もしたい)「チョコも食べたいし、アイスも食べたい」
  • 「回避型―回避型」(~も避けたいし~も避けたい)「野菜も果物も食べたくない」
  • 「接近―回避型」(~したいが~は避けたい)「ケーキを食べたいが、太りたくない」

不満への適応

人間は、欲求不満を解消するために、何らかの対策を取ります。

これを「適応行動」といいます。

適応行動の分類

適応行動は、次の3つに大別されます。

  1. 合理的解決:理性的な判断で、現実的に解決しようと考える。
  2. 近道反応:八つ当たりや復讐など、衝動的に欲求不満を解決しようとする。
  3. 防衛機制:無意識に、心の安定を保とうとする。

欲求不満の対処に失敗し、非行にはしったり、ノイローゼになったりすることを「不適応行動(失敗行動)」といいます。

フロイトの研究

人間は、防衛機制という心理的解決を日常的に行っています。

オーストリアの精神医学者であるフロイトは、防衛機制を8つの分類に分けました。

①抑圧

不安や悩みの原因となっている欲求が、自分には存在しないように思い込む。

例:「好きな人には恋人がいるから、好きではないことにする」

②合理化

欲求が満たされないことについて、それらしい理由をつけて自分を正当化する。

イソップ童話の『すっぱい葡萄』と同じ論理です。

一生懸命手を伸ばして、それでも手が届かなかった葡萄は、きっとすっぱくて美味しくなかっただろうと結論づける心の動きです。

③同一視

自分ではない人が持つ能力などを、あたかも自分がもっているように思いこみ満足する。

例:「ヒーロー映画をみて、自分も強くなったような気になる」

④投影(投射)

認めがたい感情を投げかけ、相手がその感情をもっていると思い込む。

例:「自分がそもそも相手を嫌いなのに、相手が自分のことを嫌いなんだと思い込む」

⑤反動形成

あえて思っていることとは反対の行動をとることで、好ましくない欲求や感情を抑える。

例:「嫌いな相手に親切にする」「気が小さいのに偉そうな態度をとる」

⑥逃避

解決を目指さず他に逃げ込むこと。

例:「テスト前で勉強すべきなのに、遊びに行く」

⑦退行

こどものような態度をとり甘える。

⑧代償(補償)

類似する代わりのもので欲求を満たす。

例:「猫を飼いたいけど飼えないから、ぬいぐるみを買う」

⑨昇華

性的な衝動や攻撃性などの欲求を、社会的に価値ある活動に転化する。

例「失恋したことを小説にする」「攻撃性を柔道やボクシングに置き換える」

こういった防衛機制は、一時的な適応でしかありません。

根本的に解決するには、状況を理性的に認め、欲求をうまく抑制しなければなりません。

適度なストレス発散や、耐性(トレランス)を身につけつつ、目標の達成をはかることが必要です。

大人になるということは、欲求不満の苦しみに耐えられる自我の強さをもつことでもあります。

性格類型論・特性論

人格(パーソナリティ)というのは、いわゆる「その人らしさ」のことです。

能力(知的・技能的側面)、気質(情緒的側面)、性格(意志的側面)の3要素があります。

これらは一般的に、生得的(遺伝的)要因と環境的要因によってつくられると考えられています。

ユングによる分類

フロイトの弟子であるスイスのユングは、人間の性格を外向型と内向型に大別しました。

これは、リビドーという心的エネルギーが、外界と内面のどちらに向かいやすいかで判断されます。

さらにユングは、「思考・感情・感覚・直観」のどれを優先する性格かどうかに分類しました。

「外向型」か「内向型」か、「思考・感情・感覚・直観」のどれに当てはまるかで、人間の性格を計8通りで捉えました。

シュプランガーによる分類

ドイツの哲学者シュプランガーは、人々が生活を営むうえでの価値観を整理し、理論型、経済型、審美型、社会型、権力型、宗教型の6つに分類しました。

クレッチマーによる分類

ドイツの精神医学者クレッチマーは、人間の性格(気質)と体型の関連を指摘しました。

彼の研究では、分裂気質(細長型)、躁鬱(循環)気質(肥満型)、粘着気質(筋骨型)の3タイプに人間を分類しました。

まとめ

今回は、自己への不満と不満への対処、パーソナリティとその研究について、解説しました。

  1. 劣等コンプレックス・欲求不満・葛藤という言葉の意味
  2. 適応行動の内容
  3. フロイトの防衛機制の内容
  4. パーソナリティの3要素とユング・シュプランガー・クレッチマーという学者の名前

今回は、上記のポイントをおさえておきましょう。

特に、フロイトの防衛機制はよく出題されます。

「『フロイト』という名前」と「防衛機制の種類」は、テスト前に確認するのがおすすめです。

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